ー 望月人形より皆様へ ー
ひな人形を飾る風習は、平安時代に人形(ひとがた)、形代(かたしろ)と呼ばれる草木あるいは紙などで作った素朴な人形に、自分の災厄を移して海や川に流した行事が始まりだと伝えられております。それが転じて、子供の厄除けをしてくれる宝物となり、子供が健やかで優しい女性に育つ様にと親の願いが込められています。その願いは今も昔も変わらない願いです。
ー 本物の日本の美意識 ー
昭和11(1936)年に初代望月麗光(望月源藏)が現在の「望月人形」を創業し、80年という年月のなか、昔ながらの桐塑(とうそ)による頭(かしら)や稲ワラを使った胴体など、昔から伝わる伝統技術や技法、材料で一つ一つ魂を込め人形を製作しております。そこには綿々と続く伝統への畏怖と敬意はもちろん、人形を手にすることになるお子様に「本物の日本の美意識」を感じ取って頂きたいという願いが込められています。
ー 日本人としてのアイデンティティ ー
生活様式や住まいの洋式化の中で、お子様が日本の伝統を身近に感じる機会も減ってまいりました。しかし一方、国際的なグローバル化が進む中で、日本人としてのアイデンティティを持つことは大きな財産となるでしょう。幼い頃から共にある「ひな人形」を通じて、お子様の「日本の伝統」への触れあいと、良き思い出作りをお手伝いできれば、こんなに嬉しいことはございません。 また、伝統を踏まえつつ、現代のライフスタイルに適合した新しい作品の製作にも積極的に取り組んでおります。ぜひ、お客様の確かな目で望月人形の作品をご覧になっていただければと願っております。
ー 国家資格でもある経済産業大臣認定の「伝統工芸士」が作るお雛様 ー
目に「見えない」細部へのこだわり ・型紙 当店のお雛様は数百種類もの基本寸法があり殿で約50パーツ、姫で約120パーツが必要となる。生地に貼る裏打ち用の和紙は楮入りの和紙を使用。安価が安いものは、不織布や洋紙などが使われるがお雛様の張りを出すには江戸時代より使われている丈夫な楮入りの和紙を使用。裁断した和紙の端に糊を付け生地の裏に貼っていく。糊はでんぷん糊を独自の製法で炊き、練りだしていく。 ・胴体 雛人形の基本となる胴体は固く巻いた藁を使用。必要な寸法に合わせ藁を裁断し、人の形に似せるように藁を胸のカーブに合わせてカットする。腕の基本となる針金を取り付け、和紙に木毛を巻いて腕や股を制作する。
ー 有職故実を大切にする作品作り ー
目に「見える」細部へのこだわり ・美しい有職文様 平安時代以降の公家社会において、装束や調度品、建築などの装飾に用いられた伝統的な文様の総称。有職故実(朝廷の儀式や作法)に基づき、身分や格式、季節に合わせて厳密なルールで使用されてきた、非常に格式の高いデザインを使用しております。 ・爪切り手 京都の職人 澤野正氏による手彫りの爪切り手を使用。澤野家は頭師で著名な川瀬猪山の流れを汲む作家一族で、古くは人形頭も製作していたが 現在は桐手足を専業としている。京人形手足師は正氏しかおらず、氏の技術は大変貴重なものとなっている。